現代ソマリランドと室町日本は驚くほど似ていた! 
世界観がばんばん覆される快感が味わえる、人気ノンフィクション作家と歴史家による"超時空"対談。 
世界の辺境を知れば日本史の謎が、日本史を知れば世界の辺境の謎が解けてくる。 

中島京子さん推薦 
「脳天にハンマー直撃。目から鱗ボロボロ。」 

【小見出しより】 
外国人がイスラム過激派に狙われる本当の理由 / ソマリアの内戦と応仁の乱 / 未来に向かってバックせよ! / 信長とイスラム主義 / 伊達政宗のイタい恋 / 江戸の茶屋の娘も、ミャンマーのスイカ売りの少女も本が好き / 独裁者は平和がお好き / 妖怪はウォッチできない / アフリカで日本の中古車が売れる知られざる理由 / 今生きている社会がすべてではない 


タイトルはどこかで聞いたことがある笑
いやいや、ふざけてないで、とても良い本ですよ。

読むと、世界観が覆されます。
それがめちゃくちゃ爽快です。


この本は、
ノンフィクション作家である高野秀行氏と、
日本中世史を研究している清水克行氏の、
ジャンルと時空を超えた対談なのです!


きっかけは、
「室町時代の日本人と、現代ソマリ人はカブっている!」と気づいたこと。
すでに紡がれた歴史ではわからない、室町時代日本人の深層心理に迫ります。


目からウロコな話は盛りだくさんなのですが、
ぐっと来たのは未来に向かってバックする話ですね。


私たちは「さき」と言われると、前の方を指さしますよね?
逆に「あと」と言われると、後ろを指したくなる。

これが、室町時代は逆だったようなんです。
つまり、前が「あと」で、後ろが「さき」。

昔は、未来というものは予測がつかず、目に見えない、よくわからないものでした。
だから後ろに(つまり目に見えないところ)にある。
そして、過去になれば目に見えるわけだから、過去は目の前にある……!

昔の人は、後ろ向きに生きていたんですね笑

時代は流れ、技術が発展して、
ある程度未来をコントロールできるようになってきます。
例えば農業でも、こういうふうに種をまけばよく育つ、この時期にはこういうことに気をつける…というノウハウが出来てきます。

そうなると、未来と過去が逆転して、
「さき」「あと」が入れ替わってくる、というわけ。

この現象は日本だけでなく、世界各地で見られる現象で、
なんとソマリの言葉でも「さき」「あと」の言葉の区別がないのです。
文脈で判断するしかない笑


映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」なんてのは、
教養ある人が見たら思わずニヤリとするタイトルっていうわけ。
昔の人は、未来に向かってバックしてたんです。


同じ日本人でも、
時代が変われば考え方も全然違いますね。


また、歴史を学ぶ意義についても語られています。
それはやはり、私たちの尺度はわりとつい最近になって作られたもので、普遍じゃない。
昔な尺度を知ることによって、私たちの尺度の意味がわかるし、他人のこともわかる……。

その意義は、本書を読むと痛感すると思います。
だって、目からウロコ落ちまくりですし!

案外、これは伝統だ文化だ、なんて言っていても、
明治時代以降になってできたものだったりするんですよね。
あるいは、高度経済成長期かもしれない。

昔の生活環境を考えると、
「あれ、おかしい…」と気づくことができる。
その気づきによって、人は冷静になり、自分を見つめなおせる、と私は思います。


まあそんな深いことは考えなくても、
歴史観が覆される感覚が爽快です。
この爽快感、味わってくださいね。