ごきげんよう、えぞしまです。


先日、
ケーキを三等分出来ない非行少年の話を書きましたが…。





その反動で、
英国パブリックスクールの本を読んでみました。






方や非行少年、方やエリートおぼっちゃま。
何が命運をわけるのだろうか…。


著者は日本語教員として、
英国のパブリックスクール「ハーロウ校」で教鞭をとりました。

そこでのパブリックスクールの様子を、
わかりやすく紹介してくれている1冊です。

ハーロウ校は、全寮制男子校。
5歳で親元を離れて入学し、ハウス(寮)に所属します。
親元を離れてかわいそう、と思うけれど、
そう思いたいのは親の本音というだけで、
学友や先生たちと過ごすうちに、子どもたちはすぐに慣れてしまうようです。


パブリックスクールなんて、みんな金持ちばかりで、
温室育ちで甘やかされてそう…なんてとんでもない!
パブリックスクールの生徒たちは、ダラダラなんて一切できなさそうです。

朝から晩まで、勉強・スポーツ・礼儀作法と、
スケジュールはみっちり。
自由時間もありますが、かなりタイトです。

日本だと、テストが近づくと部活は休みになることが多いですが、
パブリックスクールではそんな配慮は一切なし。
「一夜漬けではなく、日頃からできていなければ意味がない」ということで、
テスト前だろうが何だろうが、クラブ活動もがっつりやっています。

さらに、芸術にも力を入れています。
日本じゃ人文学部はいらないなんて言っている人もいるみたいですね。
(そんなんで、世界のエリートたちと一緒にやっていけると思ってんの???)


遅刻や宿題忘れなど粗相をすれば、
もちろん罰をうけることになります。
追加の補習をやることになり、楽しみにしていたパーティーに行けなくなることも。
でも、生徒たちはその罰を受け止めています。


科目は習熟度別にクラスがわかれるので、
自分のレベルに合わせて学習することが出来ます。
日本だと、とにかく画一的に授業を進めてしまうので、
わからない子は置いてきぼり、分かる子は退屈、
なんとなく雰囲気がダレてきて、どうにも中途半端…となってしまいますが、
パブリックスクールのやり方なら、そんな心配もなさそうです。

下位クラスになってしまうと、
恥ずかしさや焦りが出そうですが、
意外にもパブリックスクールの生徒たちは、
そういうふうに感じていないそうです。

得意不得意は人それぞれだし、
この科目では下位クラスだけど、他のクラスでは上位だし…。
といった具合で、
誰もが何かの得意分野を見つけることができる環境が整っています。

なので、あまり妬みやら焦りやらはないみたい。
もちろん、傲慢にもならない。

何よりも、
自分を肯定することができる環境が、ちゃんと整備されている。

先生の通知表もとても丁寧で、
数字を知らせるだけでなく、レポートをしっかり書いてもらえるので、
離れている親御さんも学校での子供の様子がわかるくらい。

あ、やっぱり、
学習意欲って、自己肯定感が必要なんだ。

自己肯定感がないと、
「やってみよう」って気にならないもんね。


パブリックスクールの生徒たちは、本当にエネルギッシュ。
中には、勉強もスポーツも、
さらには芸術センスもあって、スピーチもうまい、
だけど性格めっちゃよくて人気者、みたいな、
バケモノみたいな子がゴロゴロいるんだとか。

加えて、先生方も、
とても優秀かつパワフルな人たちばかり。
それでも著者は、妬みや焦りは感じずに、
相手の努力や才能を素直に認めることができた、と書いています。


すごく、いい環境だ……。


なんといっても、
頑張っている人を冷笑する空気がないのがいいですね。
そういうところに、自分の身を置きたいよ。

世の親たちが、血眼になってお受験させるのって、
「自然な自己肯定感がうまれる」とか、
「頑張っている人を冷笑しないで、尊敬しあえる」とか、
そういったかけがえのない環境を与えたいからなんだね。


いじめや、思春期特有の悩みを持つ子、
また、学習障害などはイギリスでもありますが、
いわゆる日本のホームルームがなく、
さらに教職員が目を光らせ、いじめ行為には厳格な罰(退学もあり)を与えるなど、
万全のサポート体制がそこにはあります。


日本の教育って、
すでに結構クオリティ高いとはいえ、まだまだ改善できると思う。
パブリックスクールのやり方を真似するには、お金がいくらあっても足りないけれど、
参考になる部分は多いんじゃないでしょうか??????