ごきげんよう、えぞしまです。


私もかつて女子高生だったのですが、
なんだかあの頃って、世の中の不条理が目に付きますよね。
高2病といえばそれまでなんだけど。

女子高生が、
リアルな語り口で世の中に怒る、
そんな小説がこちらです。


桃尻娘 (ポプラ文庫)
橋本 治
ポプラ社
2010-06-04



リアルって言ったってね~。
もう結構前だから、
今見ると、
いわゆるオジサンの考えた若者言葉になってしまいましたが。

「だって、そうなんだモン」
みたいな、
変なところにカタカナが混じる、
おじさんLINEみたいな文章。

しかし小説内で読むと、
今どきの若者の、
だらだらとした喋り方の感じがちゃんと出るんだよね。
電子媒体だとだめなんだ、カタカナ混じりは。

そんなだらだらした喋り方だけど、
女子高生・玲奈は、本当にずっと怒っている。

クラスのキモい男子とか、
近所のおばさんとか、
世の中に対して、ずっと怒っている。

その文句が、
なかなかにキレがある。

世の中の不条理を、
繊細に感じ取って、
それを言語化できるんですね。

っていうと玲奈って賢いって思うけど、
こういう人は生きづらいんだ!!!

キレのある文句は思っているんだけど、
ちゃんと近所の人には挨拶するし、
お母さんに対して、そこまでグレない。

玲奈って、
実は真面目な子なんだよ。

真面目だからこそ、
世の中にムカつくことがたくさんあるのだ。

こういう人はね、
生きづらいですよ~。


さらに、
同じ高校の美少年磯村くんと、
耽美系の木川田くんも語ります。
私は男子高校生だったことはないから、
これがリアルかはわからない。
しかも、二人は普通の男子高校生とはちょっと違うし。
ちゃらんぽらんな生活はしていないですね。


そして、
そんな玲奈も霞むキャラがクラスメイトの涼子。
とてつもないお嬢様なんだけど、
お家の家業がピンク系で、
本人は至って清楚なんだけど、
変に妖艶なところもあるという。

しかも、
人との距離感がおかしい。
そこまで仲良くもないのに、
性の質問しちゃったり。

カトリック系の中学にいたときは、
涼子はいじめられていたというのだけれど…。
いじめるほどじゃないにせよ、
まぁあんまり関わりたくないかもね。


そして玲奈も結局振り回されて、
最後はやられちゃうわけです。
冴えた毒舌と、世の中のおかしなところを見つけて、
バサバサと切っていく、
爽快なストーリーも涼子の出現でパァ。


最後までキマらないんだけど、
妙に愛しくなってしまうのが、
『桃尻娘』のキャラクターたちです。


私が読んだのはポプラ文庫版ですが、
その続きも刊行されています。





まとめて一気に読んでみてね!!!