ごきげんよう、えぞしまです。



みなさんお気づきかと存じますが、
私は猛禽類が好きでして、
ツイッターのアイコンもフクロウの写真です。

今、一番愛おしいフクロウ映画を上映していると聞き、
新宿シネマカリテに『マチルド、翼広げ』を観に行ってきました。

これよりのちネタバレを含みますので、
ご注意ください。









マチルドは、学校で友達がなかなか出来ず、いつも孤独でした。
母親はめちゃくちゃ変な人で、先生と面談するために学校に来たのに用事を忘れたりとか、
予定もないのにウェディングドレスを着てそのまま出歩いたりとか、
もうとにかくエキセントリックなんです。
マチルドをいじめるわけじゃないですが…頼もしい、とは言えません。

父親は離婚し別居していますが、
時々スカイプでコミュニケーションを取ります。
父親はまともな人ですし、マチルドにとっては頼みの綱。
しかし、忙しい人なのでなかなかゆっくり会えません。


そんなマチルドに、
エキセントリックな母親がプレゼントを持ってきました。
それは…コキンメフクロウ!
(エキセントリックな人ですから、「なぜ?」「どこで手に入れた?」とかわかりません。どうでもいいのです)

マチルドはすぐに据え回しを覚え、
フクロウと仲良くなります。


ある夜、
マチルドが寝ようとすると、
どこからともなく声がします。

マチルドが不審に思って、
鳥籠のカバーを外すと…。


「じゃーん」


そう、話しかけてきたのはフクロウ!
マチルドはフクロウと話せるようになったのです!!!!!


フクロウはとても賢くて、
マチルドに哲学的なアドバイスをしたり、
愛らしい目で優しく見守ります。


少しずつ明るくなっていくマチルド。


それなのに。


またもやエキセントリックな母親が、
やらかしてしまいます……。




というのが、この映画のあらすじ。


『魔女の宅急便』もそうですが、
女の子と動物のバディって、すごくいい。

要はイマジナリーフレンドなんだろうけど。
女の子としか会話できないんだよね。

たぶん、このフクロウも、
孤独なマチルドにとってのイマジナリーフレンド。

あらゆる場面でマチルドを見守り、
賢いアドバイスをしてくれます。



エキセントリックな母親との関係に苦しむマチルドの苦悩。
映画全体はポップなようでいて、結構暗くて重たいテーマが眠っています。

だから、この映画のなかのフクロウは本当に尊い。


鳥籠のカバーを外したときに、
「じゃーん」というの、最高に良かったな。

マチルドが床に座ってパスタを食べているときに、
肩にちょこんと乗っているのも。
(フランスの人はパスタをナイフとフォークで食べるの???)



コキンメフクロウ、マジ尊い…。



クリスマスの準備をするんだけど、
母親が失踪して行方知れずになり、
マチルドが癇癪を起こした時も、
フクロウは的確な指示をだし、
小火を鎮火させます。

自分なりに反省するマチルド。

叱ってくれる人はいません。
だって母親も反省しているから。

母親は黒こげになった部屋を見ても、
マチルドを叱ったりしない。

お互いに探り探りで、
適度な距離感を見つけようとします。



でも、母親の方は限界で、
いよいよ警察沙汰に。


母親は入院。
マチルドと離れて暮らすことになります。

エキセントリックな母親は、
マチルドにとって重荷でしたが、
母親にとってもマチルドのことは重荷だったようです。


毒親ってわけじゃないけれど、
この2人の関係がなんだかツライ。



この2人がちょうどいい関係になれるのは、
マチルドが大人になったとき。

もうイマジナリーフレンドも必要ありません。

普通とは違うけれど、
2人なりの会話があり、コミュニケーションがあります。

お互い負担にならない、
ちょうど良い心地よい関係。

それをようやく見つけることができたところで、
この映画のエンディングがやってきます。


2人がちょうど良い関係になるためには、
お互いに成長するための時間が必要だったのかもしれません。

あと、
賢いフクロウもね!