ごきげんよう、えぞしまです。



クリスマス前に風邪をひいて、
とくに咳がひどくてツライ連休を過ごしました…。

twitterは何とか更新したものの、
ブログは執筆が止まってしまい、
この記事もこんな今更なタイミングになってしまいました。
陳謝。


というわけで、
2018年12月20日に、
池袋は梟書茶房にて開催されました、
「山崎まどかさん、本との付き合い方について聞かせてください」
に参加してきました。


年末年始の読書にオススメの本をたくさん紹介してもらえましたので、
ここで簡単にレポートしておきます。
録音とかしなかったので、聞き逃してしまったのものあるのですが、
もし間違いなどお気付きの方はご指摘くださると助かります。




場所は池袋の梟書茶房
夜でしたので、店内はアンティークな雰囲気。
ここはちょっと変わった本屋さんでして、
本にオリジナルのカバーをかけて、
タイトルや著者を隠して、本のコメントだけつけた状態で本を販売しています。

ピンときた本があれば、そのまま購入。
そして、店内で美味しいコーヒーを飲みながら、読書を楽しむことができます。
ドトールの系列店なので、コーヒーやフードの味はお墨付き。



今回のイベントは、
ドリンク(紅茶かコーヒー)とチョコレートシフォンケーキつき!
このシフォンケーキがふわふわしっとり❤️で大変美味しかったです。




出してもらった紅茶を飲んでいると、
山崎まどかさんが登場!
赤いワンピースに赤いパンプスをお召しでした。
クリスマスのブックイベントにぴったり!



最初に、簡単に山崎まどかさんの紹介があり、
そのあと山崎さんから、
「学生さんは?社会人の方はいますか?」
「年末年始に帰省される方は?」
「本は電子?それとも紙?」
といくつか質問がありました。


そして、そこから年末年始にオススメの本を紹介してもらいました。



『ジェーン・スティールの告白』

『ジェーン・エア』が好きな人にオススメ。
孤児の少女が、本来なら自分が住むはずだったお屋敷に家庭教師として潜り込む、という何やらミステリアスなお話。
インド人生まれのイングランド人というエキゾチックな男性がとても素敵だそうです。

『ジェーン・エア』のダメな部分をテーマにした『サルガッソーの青い海』や、『猫とねずみ』もジェーンエア系ということで一緒に紹介されました。


『タンジェリン』

タンジェリン (ハヤカワ文庫NV)
クリスティン・マンガン


夫に連れられて異国にやって来たアリス。
夫がどんな仕事をしているかよくわからないし、土地にも馴染めないし、孤独な日々を過ごしている。
そこに突然現れたのは、かつてのルームメイトであるルーシー。でもアリスにとって彼女は因縁の相手で…とこれまた不穏なお話。

このアリスとルーシーという不思議な2人の関係は、
シャーリー・ジャクソンの『処刑人』にも出てくるテーマ。
シャーリー・ジャクソンは『丘の家』『ずっとお城で暮らしてる』が有名だけど、
『くじ』がとても良いのでオススメとのこと。



『十二人の手紙』

内容が全て、手紙で展開されている。
手紙といえば三島由紀夫の『レター教室』もありますね。ああいう感じです。
これは、旅行のときに読む本ということで紹介してもらいました。
山崎さんは旅行のために新しい本を買ってしまうそうです。
それも、「乗り物に乗っているとき」「トランジットのとき」のように使い分けをするので、何冊か持っていくそうです。重くないのかしら。


『なぜか売れなかったぼくの愛しい歌』

華やかなりしころの歌謡界を支えたヒットメーカー阿久悠のエッセイ。
あれだけヒットを飛ばしていれば、失敗もある。その「失敗」のエピソードを集めたもの。


『怪奇小説傑作集 フランス編』

怪奇小説傑作集はシリーズものなのですが、もっともロマンティックなフランス編をイチオシ。
というのも、選者に澁澤龍彦がいる!そりゃクオリティ高いよね。
この中の『罪の中の幸福』や『最初の舞踏会』がとても良いそうです。
イギリス風なお話が好きな人は、このシリーズの第2巻がおもしろいはず、と言っていました。
(この発言、いかにも読書通って感じで好きだなぁ)。


『Last Night's Reading』

アメリカでは、作家が本屋を回ってブックイベントというのをよくやっているそうです。
新曲を出したアーティストが、全国ツアーをするような感じ?
そのブックイベントをはしごして、イラストつきのレポートにまとめたもの。もとはTumblr。
作家のおしゃれな服装をチェックしたり、作家の名言を紹介したり。
「あの作家が来ていない本屋はヤバイ」と本屋も標的になっている笑
ああ、英語が読めたらなぁ。



『祈りの階段』

祈りの階段
ミッシェル フェイバー


読んでいてツラい、ヘビーな内容の本だけど、
本棚に入れておくとお守りになりそうな一冊。
ほか、同じ著者による『天使の渇き』も。
映画になりますが『アンダーザスキン』もあわせて紹介されました。



『Normal People』

Normal People
Sally Rooney


お嬢様育ちなのに、なぜか学校では周囲と打ち解けることができないマリアンヌ。
マリアンヌの家で働く使用人の息子コーネルだけは馴染みがあるが、学校ではコーネルも冷たい態度でマリアンヌはひたすら傷つく…。
何とか勉強して、2人は同じトリニティの大学へ進むことに。トリニティの大学は富裕層の子弟ばかりなので、立場が逆転。マリアンヌはモテモテに。
逆にコーネルは素性もしれない労働者階級の子なので、周りの人たちもどう接したらいいのかわからない。
マリアンヌは地元のハイスクールの子たちのようにいじわるなんかしませんが、コーネルの置かれている立場が理解できていない。
コーネルは大学に行ったことで地元のコミュニティにも戻れず、大学でもイマイチ…というめちゃくちゃ面白そうな青春小説。

山崎さん、実はご自身で読書メーターをチェックしているらしく、
「紹介される本は洋書が多いので読むことができない」というコメントを見るたび「ごめんね…」となっているそうです。
(イェーイ!山崎まどかさん、見てる〜?)

それでも洋書を紹介するのは、話題になれば和訳される可能性が高まるから。
もし面白そうな本があれば、SNSなどで騒いでみるといいと思います。
ちなみにこの本、版権がすでに買われているらしい…!もしかしたら和訳が出るかも?
乞うご期待。



『Lilian Boxfish Takes a Walk』

大晦日はいつも良い本で締めたいし、年明けに読んだ本がつまらないと縁起が悪い…。
ということで、年末年始に読む本は慎重に選んでいるそうです。
そして、2018年の最後に山崎さんが選んだのはこれ。
なんといっても表紙がステキ❤️
主人公はニューヨークに住む85歳のおばあちゃん。
大晦日のニューヨークを歩きつつ、彼女がどんな人生を歩んだのかを紐解く。
街歩きの格好がとても素敵で、グリーンのベルベットドレスに青い帽子、ミンクコートとブーツを合わせて、ヘレナルビンスタインのオレンジリップをつけている。
もうこのセンスだけで最高!
こういった街歩きしながら書き留めたような形態のものを「フラヌール」というのだけれど、
フラヌール小説は大半が男性主人公なのです。というのは、街を歩いていて危険が少ないから。
究極の弱者である、おばあちゃんのフラヌールは珍しい。

作中でも、おばあちゃんは
「ニューヨークで一人なんて危ない」
「黒人の少年による追い剥ぎがあって、白人男性が銃を発砲した事件もあったでしょ」
と言われています。

でもおばあちゃんは、
「追い剥ぎにあげるお金くらい持ってる」
「発砲した白人男性のほうが危ない」
とどこ吹く風。
何しろ、うんと昔からニューヨークに住んでいる、それこそもっと危なかったときのニューヨークも知ってるくらいですから、そんなのどこ吹く風。
くぅーッ!かぁっこいいッッッ!!!!!


これもステキな表紙はそのままで、
ぜひ和訳してもらいたいところ。
イェーイ!出版社の人、見てる〜?????



最後にQ&A。


Q読書量はどれくらいですか?

A読めるときと読めない時がある。
エクセルに表を作って、読書計画を立てているが全然計画通りにいかない。
時間がなくて読めないなら、1日1ページ読めればいい、としている。
読書の記録が残るので、管理はしやすくなる。
ひと月10冊は読みたいが、洋書は時間がかかる。
理想は朝1時間読みたい。寝る直前にスマホを見るのは眠りの質が悪くなるので、本を読みたい。


Q本を読む楽しみ、喜びはどういったところにありますか?

Aインターネットではなく、本によって自分の世界を持ちたい。
なので、ネットを減らして本を読む時間にあてるようにしている。
本だと自分の考えをゆっくり育てられる。
自己啓発本は苦手。本には無駄があって、そこを楽しむのがよい。
本なら読み返すこともできるし、本棚に置いておくと自分の貯蔵庫になる。




なかなか盛りだくさんで、
ケーキも食べつつだったのであっという間に時間になってしまいました。
私は前にブログで紹介した『優雅な読書が最高の復讐である』を持参していたので、
それにサインをしてもらいました!


ああ〜また積ん読が増えてしまう…。
でも「読みたい本がたくさんある」という状態は苦じゃないです。
楽しみがたくさんあるってことだから。



ブックイベントって一度も行ったことがなくて、
どんなものなのか緊張しながら参加しましたが、
作家とすごく近づけるし面白い話もたくさん聞けて最高でした。


とりあえず、
出版社は山崎まどかさんが紹介した本をくまなくチェックして、
版権を買い取り、大至急和訳出発の手続きをとってもらいですね!!!!!
出版社のみんな〜、見てる〜?????