ごきげんよう、えぞしまです。


インターネットが出現し、情報社会が加速する現代。
誰もが気軽に情報を取得し、発言できるようになっています。

自由闊達な意見交換ができるようになった一方、
フェイクニュースやヘイトスピーチなど、
各自の情報リテラシーが試される世の中になりました。

そんな情報社会を生き抜く手助けになる1冊を紹介します。

「情報?そんなのグーグルで検索すれば一発だよ!」
なんて考えている人、もう時代遅れです。







著者は、元NHKの報道番組ディレクター。
まだインターネットのない頃から報道に携わり、ニュースを生み出してきました。

「真実を伝える。公平・公正である」という信念のもと、
取材を重ねていくわけですが、これがもう大変。
今ならもっと便利になっているでしょうが、
重い機材を運び、道なき道を歩いて震災報道へ向かい、
被害の状況を伝えようとした。
なかなか取材に応じてくれない人に何度も交渉して、
何とかインタビューした。
なぜここまでして証言を拾うのかと言えば、
情報が偏らないようにするため。

すべてのニュースに責任を持ち、
いざというときは訂正もする。
なかなか執念の必要な作業です。

「日本のマスコミはダメ」「マスゴミ」なんて言葉もありますが、
報道の仕事って、本来は大変な仕事です。



しかし、今や誰もが気軽にニュースを生み出せるようになりました。
私もブログでこうして記事を書いていますし、
一般人でもSNSで情報を一気に拡散させることもできるわけです。

その情報すべてに、
「責任」「真実」「公平・公正」があるかはわかりません。

実際、アメリカ大統領選のときにはフェイクニュースが飛び交い、
それが結果に影響したとまで言われています。

ネットの世界って、
テレビなんかと違って自由闊達な意見が書かれていて、
あたかも真実が隠されているような気がしてきます。

テレビや新聞は、
なんとなく偏向報道しているイメージがありますが、
自分と違う立場の意見を述べているのを聞いたら、
そりゃ偏向しているように感じるでしょう。
マスコミの立場の前に、自分の「偏向」に気づかなくちゃ。

それに、ネットのニュースって、
自分が見たいものしか見ない。
興味のないニュースはクリックしないでしょ?
それでも自分自身は偏向していないと言える???


テレビや新聞もお商売ですが、
ネットのニュースもお商売です。
PV(ページビュー)がどれだけ稼げるか、の世界なのです。
だから、キャッチ―でセンセーショナルなタイトルを付けた者が勝つ。
「名は体を表す」なんて昔のこと。
タイトルだけ見て記事の中身を読まないというようないい加減な人間を、
情報社会は騙していくんです。



情報社会を生き抜く助言として、

・情報源を確認すること
・必ず複数の項目をチェックして、自分とは違う考えも聞くこと
・自分の尺度を把握すること

の3つを提言しています。

この3つは当たり前のことで、実に基本的なことです。
結局のところ、これらを地道にやっていくしか、
今のところ方法はないのかもしれません。


ネット社会を生きる現代人ならぜひ読んでおいてほしいです。
岩波ジュニア新書なので、表現も易しいですしね。

あと、
情報リテラシー教育に関わることになった大学教職員や図書館司書にもオススメしときます。
「何をやればいいのやら」と戸惑うと思うのですが、
参考になると思います。