ごきげんよう、秋が好きなえぞしまです。



今回はカドフェス2018から、
こちらをご紹介します。


私はこの本を、平成最後の夏に読むことができて本当に良かったなぁと思います。


いや、本当は夏休み前に読めたらよかったんですけどね。


まさか、こんな新しいジュブナイルSF小説だとは思ってなくて…。



ジュブナイルものって、
大人に抵抗して闘ってみるとか、
大人顔負けの大冒険をするとか、
大人には解けない謎を子どもたちだけで解くとか、
そういうのが多いように思います。


どれも、子どもたちの心をワクワクさせる話です。


しかし、
これはそれらのジュブナイル小説とは違う、新しい作品です。



大人っぽくなりたい、

しかし、大人とは仲良くしていきたい、

それでも、大切なものは大人から守りたい。



かつて、管理教育下に置かれ反抗することがテーマだった不良たちとは、全然心持ちが違います。


主人公は理屈っぽくて、とても賢い小学生。
研究ノートを作って、街の怪現象を研究してノートにしたためています。

この少し不思議な現象というのが、
森見ワールド全開でいいんですね。

森見登美彦といえばマジックリアリズム!

日常に入り込む非日常!!

大人でも意味不明な現象に、主人公は挑むんです。
夏に経験した少し不思議な体験。
謎を解き明かすために、友だちと何度も遠くまで歩いていく。
リュックには水筒。照りつける陽射し。

すごく、エモい!笑


周りの大人たちが、
「理屈っぽくて生意気!」と言わないところがいいですね。
私が子どものころは、主人公みたいな子は生きていけないですよ笑

言語化って結構重要なスキルなのに、
言語化すると生意気に感じるのが旧い人たちです。
主人公の周りにはそういう大人はいないし(ジャマしてくる子どもはいるけど)、応援してくれる人もいる。
お姉さんとか。


お姉さんが最大の「少し不思議現象」なわけだけど、主人公は物怖じしないでコミュニケーションを取ります。


お姉さんへの感情は、興味か恋か…。


これまでになかった、新感覚のジュブナイルSF小説で、これを子どものうちに読める今の子どもたちが羨ましいっ!と思います。


夏休み、プールに宿題、ラジオ体操。
アイスクリームを食べて、世界の謎を解き明かす。
リュックには水筒、ノートを忘れずに。

子どものころの夏を、感じながら楽しめました。