ごきげんよう、出不精のえぞしまです。



先日、原田マハの『フーテンのマハ』を読んでみたら面白かった、
と同時に、ほかの作品も読みたくなったので読んでみました。

旅屋おかえり (集英社文庫)
原田 マハ
集英社
2014-09-19


あなたの代わりに、全国どこでも旅に出ます!
唯一のレギュラー番組「ちょびっ旅」が打ち切りになった売れないタレント・丘えりか。ひょんなことから、病気などの事情を抱えた人から依頼を受けて、代わりに旅をする「旅屋」を始めることに。

ほんの偶然から、旅に行けない人の代わりに旅をする「旅屋」をやることになった、
主人公・丘えりか(通称おかえり)。


きっかけは本当に偶然。
「旅屋」なんて奇天烈なお商売ができるかもわからないけれど、
とにかくチャレンジしてみることに。


旅先では、様々な事情を抱えた人たちと出会います。
行く先々で、人の気持ちに触れるおかえり。

時に涙、あるいは闇。


自分にとって身近な存在だった、
社長の秘密にも触れることになります。

消し去りたい過去を知りつつ、それでも旅に出るおかえり。
天気が良くなるように、きっと何か良くなると信じて…。

旅先で出会った人や、旅の依頼人を笑顔にしながらも、
おかえりは自身の気持ちとも対峙します。


おかえりが旅に出ていく横糸と、
身近な人の秘密を知りながら、自分について見つめなおす縦糸。
二つがうまく絡み合った作品だと思いました。

旅に出ると、普段の生活が「リセット」されたような気がしますが、
そうではない。
旅に出ると、「チューニング」されるんです。

だから、旅に出た旅人は帰ってくる。
「おかえり」と言われる場所に戻ってくる。
旅を依頼した人たちの、気持ちや絆を調律して戻ってくる。
それがおかえり達の役目だったのかな。と思います。


旅先で出てくるエピソードは、
さすが旅好きのマハ先生といったところ。
この辺は『フーテンのマハ』を読んでもらったほうがよさそうです。

あ、このエピソードはマハ先生の実体験だ(笑)なんて気づきがあります。
セットでお楽しみくだされ。