ごきげんよう、えぞしまです。



第10話で、三千万人規模の兵を集め、銀河帝国領に進攻することになった自由惑星同盟軍。
しかし、その決定については様々な思惑がありましたね。
なんとも愚かしいことですが、いよいよ第11話でその模様が明らかになります。



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(c)田中芳樹/松竹・Production I.G

自由惑星同盟軍は、八個艦隊、三千万人の将兵を動員し、銀河帝国領を「解放」すべく進攻作戦を開始した。イゼルローン回廊を抜け帝国領に突入した同盟軍艦隊だったが、なぜか帝国軍の艦隊は姿を見せず、周辺の星系は次々と同盟軍の支配下に置かれていく。だが、解放軍として星々に降下した彼らを迎えたのは、帝国軍に食糧を徴発され、飢えに苦しむ住民たちの姿だった。





以下ネタバレあります。



銀河帝国領内へ向けて出発する自由惑星同盟軍。
言い出しっぺのフォーク准将も満足げです。



艦隊が流れ星のように過ぎ去っていくのを、市民は見つめていました。

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(c)田中芳樹/松竹・Production I.G
銀河帝国内の領民たちを、順調に「解放」していく自由惑星同盟軍。
あまり抵抗もなくあっさり進みます。
領民たちを前にして、みんなに政治的な権利や人権が与えられることを説明します。


しかし、領民たちの反応は今一つ手ごたえがない。



というのも、彼らは解放なんかではなく食料を求めていたんです。
とにかく、パンとミルク。
とりあえず、捕虜たちを放っておくわけにもいかないので、食糧援助を約束することに。


まだ始まったばかりですが、さっそく雲行きが怪しくなってきた…。


ここで頭を抱えるのは、調達を担当しているキャゼルヌ。
だって、どうやったって食糧が足りないんですもの!
艦隊自体も規模が大きいので、その2倍近くになる捕虜の面倒まで見ていられない。

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(c)田中芳樹/松竹・Production I.G
キャゼルヌって、普段は大学の気さくな先輩って感じですが、今回はいつになく真剣です。


敵の狙いは補給上の過大な負担を強いる作戦で、このままでは補給線を狙われてしまいます。
そうなったら全滅しかない。
キャゼルヌは上司に提言もしましたが、ここでまた言い出しっぺフォークが…。


士気やら使命やら、綺麗ごとを並べ立てて反論してきます。

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(c)田中芳樹/松竹・Production I.G
イライラする喋り方だな~。
しかもまたリスクをとれとか、大儀だのなんだのと…。
リスクなんか一人で孤独に勝手に背負うもんだろ!!!!!!




「死ぬにはバカバカしすぎる戦いだ…」




スパっとやられて死ぬのならまだしも、このままでは苦しみながら死ぬ羽目になる。
ヤンの無事を祈るキャゼルヌ先輩なのでした。


こんな事態になってもなお、議会では撤退が否決されてしまいます。
議会に出ているのは、もちろん軍人ではないし戦地に出ることもない人たちです。

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(c)田中芳樹/松竹・Production I.G
多数決が万能ではないことを突きつけられているようです。

一応補給艦は出せましたが、前線の消耗スピードは激しく、一刻の猶予もない状態に。
おまけに、現地調達(ようは略奪)せよとの指示も。
そもそも領民たちは権利ではなくパンとミルクを求めていたんです。
補給をしなくちゃいけない場所で、一体何を調達しろというのか。


第十三艦隊でも、補給の件で話はもちきり。
このタイミングで銀河帝国軍が食料を運んで来たら、彼らは受け入れられるでしょう。
だって、権利なんて必要としてないですからね。

「なんで我々が飢えてまでそんな連中を助けなきゃならんのだ」という意見を、ムライは静かにたしなめます。そして、ヤンは「われわれがルドルフにならないためにさ」と説明します。


ヤンはウランフ中将に謁見します。
彼の艦隊でも、やはり食料が底をつきつつあるようです。


ヤンは、撤退を進言。
まだ砲火も交えていませんが、余力のあるうちに撤退すべきと提案。
敵の作戦にまんまと乗せられていることは、明白です。


下手に後退したときに、敵の攻勢を誘うのでは?と心配する中将ですが、
迎撃態勢を整えれば大丈夫だし、飢えてから撤退することになったらそれこそ無理が出る。

あっさり撤退したことを、単なる敗走と受け取るならそれまでだし、追ってきたら迎撃の方法はいくらでもある。
逆に、あっさりすぎて何かの罠だと思ってくれたらそれでもよし。


最良の手段は、速やかに撤退すること。

中将は納得してくれました。
さらにヤンはビュコック提督にも進言することにしました。


と、そのとき緊急連絡が…。
どうやら、領民たちの激しい抵抗運動が起こってしまったようです。


自由惑星同盟が憎いわけではなく、あくまでも食料がないことへの不満が原因。
兵士が銃を構えると、飢えた子供たちが寄り添うように、怯えた目で銃を構えていました。
そこに、開放してほしい、権利が欲しいという気持なんてあるんでしょうか。


ただ、パンとミルクが欲しい。

兵隊がいなくてもよい安全な居場所が欲しい。


思わず、その姿を見て涙ぐむ自由惑星同盟の隊員…。



こうなったら、住民との信頼関係は築けません。
軍と民衆の仲を裂く、というのも、敵の作戦のうちだったみたいです。


住民を飢えさせ、恐怖に陥れる作戦。
ヤンは自分でも思いつくかもしれませんが、実行はできないと考えます。
そしてラインハルトの怖さを思い知るのでした。

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(c)田中芳樹/松竹・Production I.G


さて、ヤンからの提案を受けたビュコック提督は、総司令官に撤退の件を進言しようとしていました。


すると、まさかのフォーク准将が取次に出ました。
口だけなのにずいぶんえらくなったね…。


総司令官と直接話したい、と訴えますが、フォーク准将はのらりくらり。
自分が取り次ぐので、用事がないなら通信切っていいですかぁ~?と舐めた態度。
慇懃無礼なのが腹立つな~。



一応規則ですし、仕方ないので彼に撤退の件を申し出るビュコック提督。
勇敢なビュコック提督がそのようなことを主張なさるとは意外ですな~と煽り芸を見せてきます。

見てください、この顔!

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(c)田中芳樹/松竹・Production I.G
そもそも無謀な作戦を立案したからだろ、と突っ込まれムッとするフォーク准将。
小官なら撤退などしません!とさらに煽ってきます。

それならば、とビュコック提督は、
自分らは帰還するのでお前が代わりに行け、と言います。
なのに「できもしないことをおっしゃらないでください」と抜かすフォーク准将。


ていうかお前前線行ってなかったのかよ。
そっちのがびっくりだわ。


できもしないことを言っているのは貴官のほう、しかも安全な場所から…と痛いところを突くビュコック提督。
いつか、ジェシカの演説が思い出されます。

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(c)田中芳樹/松竹・Production I.G
痛いところを突かれ、一気に20歳くらい老け込むフォーク准将。

ビュコック提督は、自己の才能を示すなら、弁舌ではなく実績をもってすべきだろうと叱責します。
他人に命令する前に、自分に命令できるかどうか、まずは自分でやってみたらどうかと。

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パニックになるフォーク准将。
ぶっ倒れてしまいます。



さっと総参謀長が現れ、説明してくれました。
なんでも、彼は挫折感による異常な興奮を引き起こし、発作が起きたようなのです。
軍人向いてなかったんじゃ…。


改めて、撤退の件を聞くビュコック提督。
ところが、総司令官はこの状況の中寝ているんだとか。

兵士が死にそうになってギリギリの状態で戦っているのに、
安全な場所にいる総司令官は寝ていました。
しかも、敵襲の時以外は起こすな、との命令。
総参謀長も大変だなこりゃ。

ビュコック提督はしびれを切らし、自分の艦隊だけでも撤退することを決めました。





その頃、銀河帝国では…。


ラインハルトは、キルヒアイスを問い詰めていました。
勝利のための作戦であると心得ております、という言葉を遮り、
「住民にしわ寄せがいくのは気に入らないんだろう」とラインハルト。

勝つためだ、とラインハルトは言います。

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キルヒアイスにわだかまりがあることを悟ったラインハルト。
このままでは良くない、と考えたのでしょう。
キルヒアイスはラインハルトの心遣いを感じ、微笑むのでした。



さて、この作戦を立案したのはオーベルシュタインでした。
極悪非道な作戦は、もしかしたらラインハルトでも実現できなかったのかもしれません。
オーベルシュタインという「影」をうまく利用しています。



ヤンたちの読み通り、キルヒアイスは補給艦隊を狙っていました。
そして、非占領地を奪還し食料を提供する作戦です。
必ず勝利せよ、とラインハルトの激励。


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(c)田中芳樹/松竹・Production I.G


隊員たちの名前を一人一人呼び、オーディンの加護を祈るのでした。



ラインハルトたちが出発したところで、第11話エンディングです。




出ましたね、プロージットオオオオオ!
グラスを割るというのは、何かの験担ぎでしょうか。