ごきげんよう、えぞしまです。


先日、渋谷Bunkamuraにある本屋さん、ブックショップナディッフモダンにて、いろいろと散財本を調達してまいりました。
いやーあの本屋さんに行くと、お小遣いがなくなるなくなる(笑)


ミュージアムで開催されている展示とリンクした本を並べているので、いつ行っても新しい発見があります。
私が行ったときは、明日からちょうどドゥマゴパリ祭!というタイミングでしたので、パリやフランス関係の書籍が並んでいました。
それから、くまのパディントン展が開催中ということもあり、『くまのパディントン』やイギリス文化関連書籍も多数陳列。
いい時に来てしまったな。そして散財へ。


さっそく1冊読み終わりましたのでご紹介。

巴里ひとりある記 (河出文庫)
高峰 秀子
河出書房新社
2015-06-08






1951年、27歳、突然の渡仏。「女優・高峰秀子」を脱ぎ捨て、パリで独り暮らした半年間に見つめたものとは?生きる感動に溢れた幻の処女作、待望の新装版。

というわけで、高峰秀子です。
説明するまでもない、大女優です。


5歳のころから銀幕で大活躍していましたから、そのキャリアは20年以上。大学新卒で入社してキャリア20年といったらもう40代ですからね。
とんでもない業績のある女優さんです。

そんな彼女が、突然パリに旅立ってしまいます。
言葉もろくに話せないまま、パリに降り立つわけです。


新天地での生活は大変だったろうけど(なにしろお米すら炊いたことがない)、
女優という肩書から解放された彼女ののびやかなこと!
根がお人よしなのか、楽天家なのか、気ままにパリでの生活を謳歌しています。


着の身着のままだったので、きものを調達する話で、
グレーのワンピースにレモンやサクランボのブローチをつけるなんて、
なかなか粋なセンス!
きものを買いに行く話は、一緒にショッピングしているようでうきうきしてしまうな。


人は、(大女優でなくたって)何かから解放されたい時があります。
会社にお勤めの方は「会社員」の肩書を背負っています。役職があるならそれも。
学生だって主婦だって、「こども」「母」「町内会」と様々な箱に入れられて、私たちは生活しています。
それはコミュニティで生きていくには便利だけど、息苦しい時もある。

そんなとき、このエッセイみたいに、
全然知らない場所へ行って(外国でなくたっていい)、鼻歌を歌ってみたら、
気が楽になったりするのかなぁ、なんて思います。

著者にとって初めてのエッセイということで、文章はまだまだ稚拙かもしれませんが、もし当時SNSがあったらこんな文章を載せていたのかなと思います。堅苦しい原稿用紙のルールからも解放されますからね。




今の「自分」から少し解放されたい気持ちになったとき、
一緒に巴里の街をぶらぶらと散歩している気持ちになりたいとき、
コーヒーでも飲みながら読みたい1冊です。